コラム

Webメディア収益を最適化する広告枠の管理方法とは

Taishi Nokami

Webメディアのマネタイズをするなかで、SSPやアドネットワークと呼ばれる複数のプラットフォームを運用する手法が多くの媒体社様のなかで主流となっています。

ネットワーク広告によるWebメディア収益を上げるためには、日々活用されている複数のプラットフォームからレポートを取得し、異なるレポートからパフォーマンスをそれぞれ確認して、運用・施策へ落とし込むといったプロセスが必要になります。ここまでリソースを分配してマネタイズを管理されているメディア様は、国内にまだまだ少ないのではないかと感じています。

ネットワーク広告でWebメディアをマネタイズする際に重要な、日々の収益確認の方法や、管理方法などのポイントに関してお話ができればと思います。

PC・SPとデバイスごとで枠を分けて管理する

SP(スマートフォン)のユーザーが圧倒的に増加してきているなかで、多くのWebメディアのユーザーの割合もPCに比べてSPからのユーザーが増えてきていると思います。

PC・SPとデバイスを分けずに広告枠を管理していると、枠位置も大きく変わり、視認率やクリック率などにも大きくぶれが出るので、デバイス別で広告枠を管理するとよいです。

またデバイスによって各広告プラットフォームの案件などにも差があるので、PC・SPでプラットフォームごとの収益性にも異なり、デバイスごとに運用を最適化することができます。

[枠×広告プラットフォーム]でパフォーマンスを管理する

枠数が多く、複数の広告プラットフォームを活用したマネタイズは、枠ごとのパフォーマンス管理が煩雑になってしまいがちです。枠ごとに各プラットフォームをレポーティングするリソースを準備しきれずに、全体の収益の中から各広告プラットフォームの評価をしているケースも見られます。

しかし、枠によっては視認性が異なり、クリック率も大きく変わってくることもあるので、全枠において各広告プラットフォームが同じパフォーマンスを出せるとは限りません。

1枠に対して配信している広告プラットフォームのパフォーマンスを可視化することで、SSPのフロアプライスの調整や、アドネットワークの配信比率の調整などが可能になり、細かな運用が可能になり収益の最適化が可能になります。

枠×プラットフォーム管理例

上記管理例のように管理をすることで、広告プラットフォームごとの収益性がわかるのはもちろん、プラットフォームごとに一番収益が上がる配信量とCPMの関係性などが運用の中なかで見えてくるようになります。

その他にもCPCで単価を確認することや、クリック率と収益の関連性なども見えてくるようになると、アドネットワークの配信比率を運用するようなこともできると考えています。

さいごに

PC・SPをデバイス別に分けて広告枠を作成し、枠×広告プラットフォーム別で管理する運用ができていないWebメディアに関しては、一度運用を整理していただくことで収益の最適化ができるのではないかと感じています。

収益の最適化といっても、ネットワーク広告によるマネタイズには、運用を変えるだけで収益が2倍3倍と上がるものではありません。日々レポートを確認ながら、仮説を立て、施策に落とし込み、実行する、といったPDCAを回し続けることが重要になってきます。

エンハンスでは枠×プラットフォームの評価が可視化できるレポート作成が自動でおこなえるBIツール「Pubdesk」や、収益最適化をご支援する『Publisher Trading Desk』といったメディア様に寄り添ったサービスをご提供しております。ご興味のある方はぜひお問合せください。

 

Taishi Nokami

オウンドメディアの運用経験を活かし、広告運用だけでなくコンテンツ領域に関する提案もできるコンサルタント。Facebookのヘッダー画像がインド人っぽい。