インタビュー

DMPを活用したマネタイズを成功させる秘訣とは?株式会社インプレス様とのお取り組み事例

エンハンスのお客様インタビューでは、エンハンスが提供するサービスやプロダクトを活用していただいているお客様の声をお届けいたします。

初回となる今回は、Impress Watchシリーズなどを運営されている、株式会社インプレス、デジタルマーケティング室の大藪様に、現在のメディアマネタイズでお取り組みをされている内容と今後の展望について、弊社取締役の塩野入がお話を伺いました。インプレス様は2015年8月からPublisher Trading Deskのお取組みと、現在ではDataManagementでのお取組みをさせていただいております。

メディアに最適な形で目指す運用型広告の収益拡大

塩野入:大藪様の現在の役割についてお伺いしてもよろしいでしょうか?

大藪様:私はデジタルマーケティング室に所属していて、メインミッションとしては、ネットワーク型の広告を運用してメディアの収益を作ったり、ユーザーのアクセス解析を行いながらユーザビリティ改善をしたりしています。

ネットワーク広告に関しては、現状特定の主要枠についてエンハンスさんとお取り組みさせていただいています。主要枠について、売上をどのように伸ばして行くか、という点を一緒に考えて、施策を進めているような形です。

塩野入:ネットワーク広告において、現在の課題と感じている点はございますでしょうか。

大藪様:ネットワーク広告に関しての課題としてはPrebid.jsを導入するかしないかのところで迷っています。

ここ数年でPrebid.jsを導入してネットワーク広告の収益を上げていくことがトレンドにはなってきていると思うのですが、Impress Watchシリーズに関しては純広告を想定インプレッション数で期間売りをしていることが多いので、レイテンシーによる数%のインプレッション減が発生してしまうことがリスクとなっています。

タイアップ記事でも、誘導のために広告枠を活用する必要があるので、そこの兼ね合いを見ていくことも重要と考えています。

塩野入:ヘッダービディングの導入に関しては、各媒体社さんにおいて「CPMが上がる」という点ばかりを見てしまって、レイテンシーの問題や在庫が減ってしまうというようなことを考えずに導入をしてしまったケースが多かった印象があります。ただ実際には収益が伸びていれば目的は達成されるというケースも多いです。

大藪様:ヘッダービディングを実際に導入するかしないかの検討段階の時にエンハンスさんと相談しながら、方向性を決められたことは一つ大きかったと思っています。

ヘッダービディングのようなメディアを取り巻くテクノロジーや情報は目まぐるしく変わっていくものなので、キャッチアップが難しいと考えています。

エンハンスさんには、最新のテクノロジーや情報をキャッチアップしていただきながら、メディアへの最適な落とし込み方を提案していただき、今後もメディア成長のためにサポートをしていただければと考えています。

塩野入:ありがとうございます。ぜひ今後ともご協力させてください。

DMPを活用したマネタイズのお取組み事例

塩野入:3年ほど前にDMPを導入して、現在メディアマネタイズにうまく活用できている印象ですが、実際どのように活用されていますでしょうか?

大藪:マネタイズの面に関しては、閲覧履歴をもとにした行動データをアドサーバーに連携させて、純広告やタイアップ記事への誘導として現状活用をしています。

データの活用は社内ニーズも高くなり、利益も生み出せるようにはなりました。

またエンハンスさんのData Managementサービスを利用してこのデータを第三者のデータと掛け合わせて外部配信に活用していただき、マネタイズすることもできています。

塩野入:一般的に純広告は媒体指定やカテゴリ指定での配信が多い印象ですが、実際にデータで売れる機会も増えてきた印象でしょうか?

大藪様:印象としてはまだまだメディア指定やカテゴリ指定での配信が多いですが、データの活用は徐々に増えてきています。

例えば、iPhoneに興味関心があるユーザーに広告を掲載したいとなったときに、これまではメディア指定として「ケータイ Watch」だけに広告を掲載していました。そこで、行動データを活用することで、「デジカメ Watch」の特集記事や、「PC Watch」「AV Watch」などでもiPhoneに興味があるユーザーデータがあったので、データを活用して純広告を販売できるようになりましたね。

塩野入:弊社のData Managementでのお取り組の中でも、自動車の広告なのに、活用データが「家電 Watch」の行動履歴データというのがありましたね。

本来ならば自動車関連の広告主が純広告を「家電 Watch」に配信する発想ってあまりないのですが、データでの販売になると幅が広がると感じました。

大藪様:DMPのデータは運用型広告で活用するよりも、純広告の販売のほうが使いやすいと思っています。データをセグメントして広告を掲載することで、目に見えてCTRや効果に現れます。なので、広告案件が把握できる純広告やタイアップ記事の誘導枠にデータを活用すると、改めて自社のメディアの特性などを理解できたりします。

特に、データを活用した誘導枠のCTRは決して悪くはなく、きちんと意図したユーザーからの集客ができている実感はあります。

ただし、弊社のメディアだと必ずしもすべてのユーザーがロイヤリティが高いわけではないので、行動データのセグメント増やしてターゲティングをしてしまうと、フリークエンシーが高くなってしまうので、課題はまだまだあります。

塩野入:課題はありますが、DMP導入から3年の間で、データを活用したマネタイズの基盤が出来上がってきている印象があります。

大藪さん:DMP導入当初に比べるとかなり整ってきました。

最初は純広の販売担当者がデータ活用を理解するのに約半年はかかりましたし、なかなか売れなかったです。なので、僕自身も提案のための資料作成や営業の同行をするなどして、ここまで来られた感じですね。

やはりこういう新たな取り組みは、一筋縄ではいかないものなので、しっかりと販売担当者と話を重ねながら、作り上げていくのが重要だと思いました。

塩野入:エンハンスもいろいろな媒体社様とお取り組みをさせていただいていますが、DMPを導入しているメディアさんは増えてきているものの、純広告をきちんと掛け合わせられているメディアさんはまだまだ少ないと感じています。

インプレス様がDMPを上手に活用できている理由はどこにあると考えていらっしゃいますか? 大藪様:DMPを導入する際に、「売り上げのために」という前提があったからだと思います。ユーザビリティの向上や、ユーザーの理解など、DMPを活用することでいろいろな施策ができることは理解していたのですが、メディアの特性上この部分は難しいことが事前からわかっていたので、売り上げのためにきちんとリソースを避けたことが大きいのかなと考えています。

「収益の多様化」を目指したメディア作りを

塩野入:最後に、今後の展望について教えて頂けますでしょうか?

大藪様:多くのメディアさんが同じ課題を持っているとは思うのですが、「収益の多様化」だと考えています。

広告における収益で考えても、手売りの広告と運用型広告の2種類があって、数年前と比較すると運用型広告の比率が大きくなってきています。

とはいえ、手売り型の広告をやめて運用型広告に振り切ってしまおうとは思ってはいなくて、手売りの広告と運用型広告をうまく共存させながら売り上げを伸ばしていくことが重要と考えています。

また、エンハンスさんがいろいろなメディアとお取り組みされているので、今のインプレスとその他のメディアを比較したときに、何ができていて、できていないのかといった評価をしていただいて、できていないものはメリットなど含めてやるべきだという判断やアドバイスをいただけると嬉しいですね。

塩野入:ありがとうございます。ひきつづきImpress Watchシリーズの収益拡大に貢献できるよう尽力させて頂きたいと思います。本日はありがとうございました。